英会話なるほどフレーズ100はどう?

英語・英会話のコツ(キモ)はあるのか?

「英会話なるほどフレーズ100」という本があります。
2000年ごろに発売された本です。
この本は「ネイティブなら幼少のころからこんな感じで英語を身につけていきますよ」という感じで、ページが進んでいきますが、
簡単に言ってしまえばフレーズ集です。

けれどもフレーズを覚えただけでは使い物にはならないですね。
基本フレーズを覚えて、それを応用して、自分の表現できる幅をどんどん広げていく、著者の表現では「コアから広げる」英会話ノウハウということです。

私も繰り返しこの本でフレーズを覚えたのですが、この本だけで英会話ができるようになるわけではなかったです。当然ですが…。
いや、当時の私には、ほとんど駄目でした。
確かに今の状況なら、「覚えているあのフレーズが使えるなぁ!」という体験は何度もありました。
でも、その程度でした。

私がこの本をやっても実際には身につかなかったのには理由がありました。
後になってわかってきたことですが、その理由とは・・・
それは、英語からずいぶん離れていて、ほとんど英文法も忘れていたことでした。
「文法など必要ない」という人がいますが、中年になってからやり直すには、やはり、ある程度の文法的知識は必要だと私は思います。
確かに日本語を話すとき、日本語の文法を意識することはありません。
でも、だからといって「英語でも文法を意識する必要はない筈だ」というのは、乱暴な感じがします。
もし、必要がないという人がいるとすれば、その人には英語ネイティブのように、英文の自然な流れが体に染みついていて、「こんないい方は普通しない、このように表現するのが普通だ」と、感覚的に判断できる能力が、すでに備わっているということです。
ですから、長いブランクのあと、再スタートするなら、先ず基本文法が必要だと思います。
基本ルールが分からないのに、その後の大きな成果を期待できるわけがありません。

「英会話なるほどフレーズ100」でフレーズを覚えても駄目だったのは、この本の内容が駄目なのではなく、この本で勉強するには、早すぎた、つまり「その前のステップが必要だったんだ」と、その時私は判断しました。

そして、それが「例文で覚える中学英単語・熟語1800」でやり直し英語を始めた理由です。
発音の要領が分からないので、それは他の本で勉強しましたが、298例文を何度も音読、文法の解説も要所要所にあるので、それを理解、疑問があればさらに文法書を参考にして進めました。

これだけやってから久しぶりに開いた「英会話なるほどフレーズ100」は依然と景色が違っていました。覚えたフレーズから自分なりに英文を作ることが容易になりました。以前は応用しようにも、自分で作ってみた英文にまったく自信が持てず、それが行き詰まりの原因でしたから、自分も少しはステップアップ(step up)できたと思いました。